當麻の里



  當麻寺へ行きましょうというお誘いを受けて、喜んで出かけました。少々寒かったけれどお天気は上々で、光の春を満喫する事が出来ました。道の駅に車を置いて、石光寺を経由して當麻寺まで往復しました。花と文化財の里とパンフレットにうたわれているとおりでした。

石光寺

  石光寺は二上山の麓にあります。花の寺で特にボタンが有名ですが、私たちが出かけた頃は寒牡丹も終わっていました。でも、梅と蝋梅が盛りでした。蝋梅は、家の近所ではもう盛りを過ぎていますが、ここでは真っ盛りでした。また、可愛らしい寒アヤメが一杯咲いていました。

寒アヤメ  ロウバイ

紅梅 マンサク

  石光寺から當麻寺までは、約1キロほど有ります。周りの家の屋根の形や、屋根の上に飾られている瓦などを楽しみながらのんびりと歩きました。當麻寺へは、だいぶ前に5月14日に催される「當麻おねり」を見物した事があります。

當麻寺  曼荼羅堂

  その時は大変な人出だったので、境内の様子も分かりませんでした。今回訪れて大きなお寺である事が分かりました。曼荼羅堂の中の曼荼羅を拝観しました。素晴らし須弥壇の螺鈿が、所々綺麗に光を放っていました。内陣と外陣は作られた時代が違うので、雰囲気もだいぶ違いました。

  その後講堂と金堂も拝観しました。金堂の中の四天王はひげを生やしていて、何だか不思議な気がしました。ご本尊の弥勒如来は白鳳時代のもので、このお寺には白鳳時代からのものや、日本最古のものが多く残っているようです。

  宋胤院で茶粥のお昼を頂きました。奈良は茶粥で有名ですが、始めていただきました。さらっとしていて食べやすかった。

  石光寺では、出ようとしたときに、団体の人たちが入ってきました。一足違いで静かな時間を味わう事が出来ました。當麻寺では、団体の人たちが出た後に行ったようです。お陰でゆっくりと案内していただく事が出来ました。お昼も静かに頂く事が出来ました。

  見晴台から西塔と東塔二つの三重の塔がよく見えますよと教えていただいたので、登ってみました。そこからは、天平時代の西塔と白鳳時代の東塔をよく眺める事が出来ました。二つの塔は水煙の形も全然違います。

東塔と西塔  池に写る東塔

  西南院の水琴窟も綺麗な音を立てていました。新しいものと二つあったのですが、やはり古い方が良い音のように感じました。池に東塔がくっきりと写っていました。ここも、ボタンやシャクナゲが綺麗なようです。當麻寺は他にも色々な塔頭がありそれぞれに綺麗な庭園を有しているようです。

石灯籠  鐘楼

  當麻駅の駅前まで名物の中将餅を買いに行きました。ヨモギのたっぷりと入ったお餅に餡がかけられたものです。そこから道の駅まで行きとは違う道を通って帰りました。田んぼの側を通ったので、この道は向こうの方に通じているのだろうかと思案しながら歩きました。前方が見渡せない曲がりくねった道でした。でも、そんな道も気持ちの良いものでした。

道明寺天満宮

  竹内街道を通って藤井寺の道明寺天満宮にも寄りました。今年は梅の開花が遅れているようで、満開ではありませんでしたが、綺麗に咲いている梅もあって、嬉しい気分になりました。

垂れ梅   白梅

(2004.02.18 掲載)




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