上高地


  大阪を夜9時ごろに出発して、早朝に上高地に到着。5時間散策して、温泉に入って帰るというハードなバスツアーで、上高地へ行ってきました。バスの中は、大きなカメラを持った人々と、私たちのように散策しようというもので、結構一杯でした。皆さん上手にバスの中でも睡眠をとっていました。なれない私たちは、あまり眠ることが出来ませんでした。

  釜トンネルが開くのを待って、バスターミナルへ到着したのが5時20分ごろでした。大正池で降りて周囲を散策する人とバスターミナルで降りる人の2グループがありました。私たちは徳沢まで歩く予定だったので、バスターミナルで降りました。車窓から見た大正池は、ずいぶん昔に見た物とは、ぜんぜん別物でした。流入する土砂でずいぶん小さくなっていました。焼岳の噴火による焼け焦げた白樺も、本当に少なくなっていました。

  早朝に歩くというのは、素敵な利点がありました。誰も人のいない河童橋の写真を撮ることが出来ました。散策を終えて帰ってきたときは、河童橋の上は人で一杯でした。



  今回徳沢まで歩いたのは、私たちだけでした。天気予報では雨だったので、徳沢まで歩くことが出来るか心配でした。でも、嬉しいことに雨が降りませんでした。静かな道を歩いていると、小さな野草が一杯咲いていました。お天気がよかったら、もっとしっかりと花を開いていたことでしょう。でも、あんなに一杯咲いているのを見ることが出来ただけでも本当によかったです。



    

    

  左から、白のエンレイソウ。ニリンソウ。ヤマエンゴサク。ハシリドコロ。ネコノメソウ。エンレイソウとニリンソウ。

  ケショウヤナギも芽吹き始めていました。木の幹の色とよく合っていると思いました。

   

  梓川は、今年は雪が多かったこともあって大変水量が豊富でした。透き通るような青い色をしていました。雪解け水の冷たさが伝わってくるような色です。

 

  徳沢までの道で、緑色の糞を見かけました。どんな動物だろうとちょっぴり心配しながら歩きました。前方に大きな猿がいました。警戒しながら知らん振りをして近づいていくと、斜面のほうへ行ってくれました。ほっとしました。しばらく行くと、又一頭いました。どうやら朝食を摂っていたようでした。


  お天気がよくない割には山がはっきりと見えました。雪をかぶった山を見ることが出来てとっても嬉しく思いました。奥穂高岳から北穂高岳にかけての眺めです。まだまだいっぱい雪が残っています。



  ハイキングの疲れを癒すべく、五千尺ロッジのティールームで、美味しいケーキとコーヒーを頂きました。山岳料金でしたけれど、ほとんど休憩なしで14キロほどを歩いた後のご褒美でした。

  帰り道、行きにも通ったのですが、「せせらぎ街道」を通りました。行きは、夜だったので見えませんでしたから、帰りに風景を楽しみました。ウワミズザクラの花盛りでした。

  大変な強行軍だったので、腰痛持ちの身としては心配でした。でも、疲れを吹き飛ばす素晴らしい眺めが待っていたので、そんな思いは直ぐに吹っ飛んでしまいました。上高地はやはり人の心を惹きつけます。帰りに見た大正池のほとりは、大勢の人々が散策していました。しんどくても、人の少ない時間の散策は、大変魅力のあるものでした。





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