明日香・サイクリング



  高校時代の仲間(メルヘン)と共に明日香路をサイクリングしました。奈良在住のM氏が案内をしてくださったので、大変効率よく回ることが出来ました。すべて素晴らしかったのですが、最初のレンタサイクルのお店では、どうしようと思いました。平日だから予約しなくて大丈夫だというので、予約をしてなくて、バスを甘樫丘で降りました。ところが閉まっていました。おまけに経営者の方がお留守。でも、機転の利くM氏は、隣家の方にお願いしてくれました。隣家の方も慣れた風で、自転車を貸してくれました。かくして7名で自転車を連ねて、いろいろと巡りました。

  まず最初に、水落遺跡を見ました。660年に中大兄皇子が日本で初めて作った水時計の遺跡です。

水落遺跡  水落遺跡

  その後は一路「国立飛鳥資料館」へと向かいました。ここを見れば明日香のことはほとんど分かると言うのは本当でした。いろいろなことが大変詳しく説明されていました。でも、ここで時間をあまり取ると、明日香を回る時間が取れなくなるので、ざっと見て次へと向かいました。次に向かったのは、山田寺跡です。その山田寺の回廊の復元されたものが、飛鳥資料館には展示されています。

山田寺回廊  山田寺回廊の復元されたもの


  山田寺跡は、広い場所にお寺の建物の土台部分が、少し盛り上がって残っているのみです。


山田寺跡  山田寺跡

  次に飛鳥寺へ行きました。ここは、596年に創建された、日本最古のお寺です。今は、ごく一部しか残っていません。ここの飛鳥大仏は、日本最古の仏像ですが、火災によって後背などは焼失してしまいました。写真を撮ることを許可している珍しいお寺です。

飛鳥大仏  入鹿の首塚  蘇我入鹿の首塚

  ここまで見るとお昼の時間になりました。明日香はわりとお店が少ないようです。そこで、M氏の紹介の店「萩王」に前もって予約を入れておきました。お陰で美味しいお昼を味わうことが出来ました。写真のほかに、ごま豆腐と湯葉などが入った茶碗蒸しが付いていました。

萩王  おふく弁当

  午後は、奈良県立「万葉文化館」へ行きました。ここは、万葉集をテーマにした、新しいタイプのミュージアムだそうです。そのうたい文句通りに、様々な趣向が凝らしてありました。展示室と研究所の間には、遺跡が眠っています。でも、その上にあたかも遺跡のようなレプリカが作られていました。渡り廊下の天井の照明も手の込んだものでした。

遺跡のレプリカ  天井の照明

  日本画展示室には、万葉集にちなんだ創作画154点があります。その中の何点かが、その季節によって選ばれて展示されています。副所長の上野誠先生が、その制作過程を話してくださいました。その話しぶりは、大変面白くて分かりやすかったので、頭に残りました。現代の若者にも理解できるように、配慮されている様子が窺えました。上野先生にご案内頂けたのも、M氏のお陰です。全員、「良かったね、お陰でよく分かったね」と、喜びました。

  この万葉文化館の前に広がっている風景が、万葉集に歌われている、大原だそうです。大原と聞くとつい京都を思ってしまうので、何だか釈然としませんでした。歌に歌われている情景が、目の前に広がっていたのです。何だか感動してしまいました。

大原  大原

  酒船石遺跡は、万葉文化館の取り付け道路を造る途中で発掘されたのだそうです。斉明天皇の時に、作られたそうですが、祭祀を行う場所と想定されていて、まだ全容が解明されてなくて謎なのだそうです。

酒船石遺跡  酒船石遺跡

  橘寺は、時間がなかったので門前だけを少し覗きました。紫苑が咲き乱れていてとっても綺麗でした。次に川原寺を見ました。これもあまり時間が取れなかったので、中は拝観しないで、僧侶に簡単な説明をして頂きました。

  

  上の写真は、橘寺の前方に広がる風景と、川原寺から橘寺方面を見た写真です。

  最後に甘樫の丘に登りました。丘の上からは、大和三山、二上山など飛鳥の地を一望に出来ました。

畝傍山  耳成山    天香具山

  左から畝傍山、耳成山、香具山です。甘樫の丘から眺めながら、3・4年前に、この大和三山に登ったことに思いを馳せました。今回は、稲穂が綺麗な黄金色に色づいていて、秋の大和路の素晴らしさを堪能することが出来ました。

(2003.10.9 掲載)







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