六甲・油こぶし



  3月の下旬に六甲ケーブル下から歩き出して、油こぶしの山頂を経てアイスロードを下ってまた六甲ケーブル下へ戻るコースを歩きました。

タチツボスミレ

  最初に出会ったのはナガバノタチツボスミレです。タチツボスミレは一番よく見かけるスミレですけれど、それよりはやはり葉が長い。タチツボスミレの特徴は、葉の付け根にギザギザの択葉が有る事だと説明がありました。

  山を登っていくと、ウグイスやシジュウカラ、メジロなどが賑やかにさえずっていました。コジュウケイの声がすると言っている人もいました。私に姿の見えたのは、シジュウカラとメジロだけでした。藪椿の花にメジロが群がっていました。あの甘い蜜が大好きなのです。椿の密を吸って味を確かめている人もいました。

ヤブツバキ  シキミ

  逆光だったので、少しぼけてしまいました。シキミは甘くて強い香りがします。辺り一面に香りが漂っていました。

  山頂近くにはアセビの木がたくさんあります。去年歩いたときは、たくさんアセビの花が咲いていましたが、今年は花付きが悪いようです。

アセビ  

  オオイヌノフグリがいっぱい咲いていました。可愛らしい花がたくさん咲いていると、星の花とも言われるゆえんがよく分かりました。

オオイヌノフグリ

  イスノキの虫こぶを探しましたが、人がよく通るところは、最近雑誌でその辺りでよく見つかると書かれたせいか、ほとんどありませんでした。その後、人があまり通らないところにたくさん落ちていました。上手に吹くとオカリナのような音がするようです。残念ながらあまり上手に吹く人はいませんでした。

六甲山小学校

  六甲山小学校は、この学校に通わせたいという人増えて、よその小学校の児童数が減少しているのに、ここでは増えているそうです。ユニークな授業が人気を集めているようです。山の中の小学校で、下界とは違った授業を楽しんでいるそうです。

  アイスロードは、昔、六甲山の池で氷を造って、その氷を大八車で運びおろした道だそうです。でも、現実の降りてみると、本当にこんな道を重い氷を運べたのだろうかと思うほど急な道もあります。現在のアイスロードは、猪がムベの根っこなどを掘り起こしているので、なかなか歩きにくい道です。アケビやムベが多くの木に絡んでいて、その蔓の根っこは猪にとっては美味しいようです。

蝶

  蝶が葉っぱにしがみついていました。寒さを避けていたのでしょうか。もう少し暖かくなったら、辺りを飛び回る事でしょう。

  最後に休憩したところで、辛夷かタムシバを見ました。それは、植えられた木でした。山の中に辛夷を植える事には異論があるようです。辛夷の小さな枝を少し囓ってみました。山椒のように辛い味がしました。香りがとっても強くて、楠のようでした。コブシを漢字で書いて辛いという字を当てる所以がよく分かりました。色々な人が色々な事をとってもよく知っているので、歩いていて為になります。お返しは出来ないけれど、関心を持って話を聞く事が出来ました。
(2004/03/04.05  掲載)




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